2022.8.30「倒叙トリック大河をありがとう」

鎌倉殿の13人は……面白すぎる!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

今ようやく23話まで見たんですけど一番面白かった。狩りの場面なんかは一番見たかった空気感の笑いもあったし、清須会議の小説版でやっていたイノシシ狩りをついに映像化できてよかったね~~~の気持ちがあるし、義時の次の妻になりそうな人が出るのが速すぎるけど、そのバランスをぎりぎり取れる描き方をしているのが(八重に対する自分の行動を今度は義時がされる側になっているなど)うまいな~と思ったし、本当は死んでいないのに頼朝が死んだと思われた瞬間に全員の本音があふれ出していくのもめちゃくちゃ上手いし、頼朝が頂点を取った後に身内を疑い出すあたりは本当に独裁者のそれで歴史の因果を感じているし、嬉しいです!!!!!!!!!!!!

 

曽我兄弟の描き方が凄すぎて本当にびっくりしました。私は聞きかじりの歴史の知識で喋っているので許してほしいんですけど、「曽我兄弟の仇討ち」という美談を作り出したのが歴史における勝者である頼朝であった、という前提から「頼朝に対する謀反を仇討ちの美談に頼朝自身が書き換えた」と考えることが、できるんですか???!!!! 三谷幸喜さん……嬉しいです、私は。

源義経の時もそうだったけど、頼朝周辺には語り継がれる悲劇・美談が溢れていて、それらを三谷幸喜がどのように描くかというのがずっと楽しみだったので、本当に期待を越えまくった展開を見せてくれて本当に嬉しいです。今もう歴史学者の人達は次の回ではあの歴史を三谷幸喜がどう描くかと考えているらしい(本当か?)。最高の世界線に来たかも。みんな善児の死に涙して架空の人物だから聖地巡礼できないことに嘆いているし。ありがとうね。これ悪役みたいになっていますか?

 

自分が今まで見聞きしてきた三谷幸喜さんのさまざまなエッセイ・言葉からくみ取っていた歴史観を、本当にそのまま完璧に展開し続けていて、毎回めちゃくちゃ興奮している。この人は昔から同じことを言い続け、言ったことを本当に実現させるので。これってすごいんですよね。

こういう創作者に出会えることは本当に貴重だから人生を通して感謝しています。

 

 

匿名ラジオのイベントで躁状態に入ったので、この楽しい気持ちが持続している間に恐ろしい鎌倉殿を駆け抜けようと思ったら、普通に面白すぎて毎回大喜びしている。いや、これから最悪になっていくことは分かっているんですけど、それでも脚本が上手すぎるだけでこんなに嬉しいんだな。

 

あとやっぱり……三浦義村がどうなっていくかがめちゃくちゃ気になっている。これは史実を一切知らない三谷幸喜作品にだけ異常に詳しい人間が書いている文章なのですが、義時は前半本当にしっかりと三谷作品の主人公の典型をやっていて、義村もまた三谷作品の主人公の隣にいる男をしっかりやっている。一番わかりやすいのは「今夜、宇宙の片隅で」という作品なのですが、あと「ベッジ・パードン」もそうですが、女性にもてて器用で立ち回りが上手い男、の隣にいる男が主人公なんですよね、三谷作品の多くは……。

だから後半、義時が変化したときに義村はどのように描かれるのか(どのような立ち位置に来るのか)がものすごく気になる。これは歴史上の話ではなくて、シナリオの構成の話なんですけど……。

 

これを誰が読むか知っているか? 未来の私だよ!!! 良かったね。私が一番読みたい文章は私が書くからね。