2024.1.3「年末年始とPERFECT DAYS」

年末に友達の家でアイドルマスターにじさんじのライブを見まくった。そんなことがあるのか。

もともと765ASのことが好きな友達だったので、合同ライブを見るのが楽しかった。SideMのライブも見てもらえて良かった。全然SideMを知らない友達も歌セムムンナイにはしっかり落ちてくれたので、曲の訴求力の強さを感じた。

しかし友達の家に行くというのは久しぶりすぎて、かなり疲れてしまった。慣れない。どんなに友達でも自分は24時間以上一人になれる時間が取れないとだいぶ無理になるということがわかった。仕方ないね。

 

元旦の夜に東京に戻る新幹線を取っていたのだが、帰省中の祖母の家で地震があり、大騒ぎになった。そんなに揺れた地域ではなかったけど、元旦にみんなで家に集まっている時にいきなり震度7と言われて大津波警報と言われたらそれは大騒ぎになる。

新幹線がどうなるか不安だったが、結局10分遅れ程度で通常通りに運航していた。それも凄い。

 

帰ってきてから昨日と今日で部屋を掃除していた。でかいニュースがあるとインターネットばかり見てしまって良くない。

 

 

 

今日はPERFECT DAYSを見た。これは二回目です。

役所広司さん大好き監督による役所広司さん大好き映画という感想で、2回見てもそれは同じだった。私も役所広司さん大好き人間なので、最高でした。こんなに出ずっぱりな作品もなかなかないし、ここまで彼の表情をとらえ続けている作品もなかなかない。「すばらしき世界」もかなりそうだったけど、それ以上だった。

作品の中の男がその状況や生活環境からどうしても「すばらしき世界」と比べて眺めてしまうが、日本社会の描き方はかなり対照的だと思う。

PERFECT DAYSの中の日本はかなりファンタジーな印象で、海外の人間から見た日本とイメージというのが色濃く出ているなと思った。浅草の映像とか、影の話とか。役所さん以外の役者の演技が独特に感じることが多くて、ジャームッシュのミステリー・トレインを見ている時のような不思議な感覚があった。

作品全体を外側から眺めると、これを「つつましい生活のなかの幸せ」みたいな文脈で語られるとなんだあ?という気持ちになるし、もしそれが作品に意図されているのであれば手放しで楽しめない部分はある。カセットテープを聴いているところとかもう「良さ」に振り切りすぎていてやりすぎ!!!!!!と思うし、トイレやスカイツリーと一緒に人力車が登場する感じは五輪前後の最悪トラウマ記憶が刺激されてしまった。

でも役所広司さんの演じる平山さんという人が、良すぎて、もう何でもいいよ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~の気持ちです。すみません。それは正直そう。

平山さん、かわいすぎる。役所広司さんの演じる寡黙で真面目な男のキュートさが全て出ている。本当にまさか2023年にこんな役所さんを見せていただけるなんて思っていなくて、大喜びしてしまいました。大喜びしたので、今日は最前列で見た。

これは詳細なネタバレになってしまいそうなので伏せて話すが、とにかく役所さんの表情一つで「全てをやる」という意思があまりにも強く、最高だった。

知っている場所が沢山出てきて、聖地巡礼みたいなことも全然できてしまう。浅草の地下街にも行きたくなってしまった。悔しい。そういう気持ちにさせられている時点で作品の構造に負けている気がするが、でも、これは役所さんのファンだからというだけなので、仕方ないです。そういうことにしておきます。

 

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映画館を出たら役所さんと監督のサイン入りポスターが飾られていた。この館で試写会が行われたらしい。東京にはそういうものが普通にあって毎回驚く。役所さんのサインを始めてみたが、シンプルで美しいサインだった。

自分は基本的に作家や脚本家を追うことが多く、役者を人間として追いかけるということが少ない。その作品の中の登場人物を好きになることはあっても、その役者自身に気持ちが向くことがあまりないのかもしれない。

役所さんは映画の役者だなという気持ちが強い。できるだけ長く映画館でその姿を見ていたい。昔の映画もたくさん名画座でやってほしい。映画館の銀幕はこの人の表情に恋をしていると思っている。

 

本当に意味不明な年始だった。近くのコーヒースタンドが臨時で開店して募金をしていたので、寄付してきた。それくらいしか慰めがない。