2022.1.24「2004年への嘆願書」

新選組!を見ながら作業していたら全然集中できなかった。

5〜8話くらいまで見た。やっぱりめちゃくちゃ面白い。
三谷幸喜は「仲間が集まってくる話」が好き(好きな映画に上げている大脱走などはまさにそれ)と公言しているが、新選組!の前半はまさしくそういう話だった。見ていてわくわくする。ただこれが後半苦しい話になると思うとかなり怖いな.....私は山南さんに死んでほしくないのですが.......。
堺雅人が私の好きな堺雅人の演じるキャラクターをやっていて、これこれこれこれ!!!!!!!になっている。真田丸もわりとそうだったし、これが一番良い。リーガルハイ以降偏った性格のキャラクターをやっていることが多い気がするが、曖昧なところに立っている人間の演技が上手い人だと思っているので......。

一話で一日という枷の中で描かれているので、従来の三谷作品と近い構成になっている。そのぶん、真田丸や鎌倉殿よりも大河っぽさがない。
これは三谷作品の他ジャンルにも言えることで、映画も初期の方が演劇っぽく(そもそも舞台作品を原作にしてやっていたりするので)、近年の作品の方が映画っぽい。これは長回しを多用せずにカット割を組むようになっているからで、だんだんとそのジャンルの手法をものにしているのだと思う。私は演劇っぽい方が好きではあったりするが。
新選組!もかなり舞台っぽいというか、舞台でやっても違和感のなさそうな物語だと思う。そういえば鎌倉殿の第一話もかなりそういった傾向にあったが、やっぱりあれは掴みにしたかったんだろうな。

それにしても「青春群像劇」と銘打っているだけあって、めちゃくちゃ「青春群像劇」で怖い。三谷幸喜が真正面から「青春群像劇」をやるとこうなるんだ........
別に他の作品だって群像劇ではあるんだけど、ここまで若者が中心であるのは珍しい気がする。HRみたいにさまざまな年齢層の人が集まった群像劇の方が馴染みがある。

2004年にこれに狂わされた人が続出していたであろう光景、見たいな〜。山南さんが切腹する回が近づいてNHKに「殺さないでくれ」という嘆願書のような手紙が届きまくった話、好きすぎてずっと言っている。そういう狂いに直に触れたいよ、私は。
多分自分もその回が近づいたら同じ状態になるんだろうな。2004年のNHKに手紙を書く方法ってないのか。